「いい子症候群とは?」成長後にも影響を及ぼすリスクと改善方法を紹介
常に大人が求めるような”いい子”でいようとしてしまうことを「いい子症候群」といいます。自分の意見がいえずに、なんでも親のいいなりになってしまうことも。
子どもの時期はもちろん、成長後にも大きな影響を及ぼすといわれています。
今回は、いい子症候群の改善方法について紹介します。
目次
「いい子症候群」とは?
いい子症候群は主に以下のような特徴があります。
- 大人といるときにいうことを聞くいい子になっている
- 自分の意思がなく、顔色を伺って行動する
- 指示がないと行動できず、いつもおどおどしている
- 自己主張が苦手で自分の感情を出さない
- 完璧主義で失敗することを怖がる
いい子症候群はもともとの気質も関係していますが、親が子どもに対して厳しいルールを作り、考えていることや行動に対して制限をかけてしまっています。
「決められたルールを守らないと…」と自分の意思で行動できなくなることも。
特に「子どもだから」と親の価値観を押し付けてしまい、それがいい子症候群に繋がっているともいわれているのです。
いい子症候群は常に”親にどう思われるか”が最優先になってしまい、認められないと自分の存在価値が持てないように感じてしまいます。
親からすると扱いやすくいい子に見えていても、自分の感情を抑え込んでいるだけなんてケースも考えられるのです。
「いい子症候群」の子どもの将来的なリスクについて
いい子症候群になると、常に大人の顔色ばかりを伺うようになるので、自分の意思ではなくいかに期待に答えられるかを考えてしまいます。
子どものなかには、それが自分の意思であると勘違いしている場合もあり、認識していないケースも考えられるのです。
そのままいい子症候群で成長すると、子どもの将来的なリスクにはこんなものがあります。
- 親がいない場所で発散する場所を求める
- 問題行動が増え、友達同士のトラブルも多い
- 人とのコミュニケーションがとれず孤立する
- 常に相手の顔色を伺うようになる
いい子でいようとするあまり、自己肯定感が低くなってしまい、自分という存在を認めてあげられなくなります。そのため、過度に落ち込んで傷ついてしまったり、ときには衝動的にキレてしまい周囲を驚かすこともあるでしょう。
友人や恋人と一緒にいるときに、決めごとができずに苦労するケースも少なくありません。嫌だと思っていることも、頼まれてしまうと断れず押しきれなくなってしまう人も多く、助けを求められない傾向があるようです。
自分がいい子症候群であると気付かずに大人になるため、なかには性格だと諦めてしまっている人もいます。相手に合わせようとしすぎてしまうので、人間関係に疲れてしまう人も多く存在します。
うちの子が「いい子症候群」かも・・・改善方法は?
親はわが子可愛さに余計に口出ししてしまったり、なんでも指示を出してしまいがちです。
親のなかには、子育てを通して自分の欲求を満たそうとしていることもあり、無意識に子どもへの期待が強く出過ぎてしまい、依存傾向になっていることも…。
子どもは親とは違う人間であること、一人の人間として向き合えていますか。
「うちの子がいい子症候群かも」と思ったら、改善できるように見直していきましょう。
子どもの考えは否定しないこと
子育てをしていると、つい子どもの意見に対して否定的な言葉をかけてしまうこともあるかもしれません。
例えば子どもにお誕生日のプレゼントを選んでもらうとき「このおもちゃは子どもっぽいから使わないと思うよ」と、否定してしまった経験はありませんか。
親からすると、子どもの為を思って言っていることも、子どもにとっては「自分の意見を否定されている」と感じてしまうこともあります。
ちょっとしたことでも子どもにとっては、深く傷ついてしまいそれがいい子症候群に繋がっていることも考えられるのです。
子どもの意見を尊重すること、親が思っている意見が正解とは限らないと覚えておきましょう。
子どもの意見を受け止めてから話す
頭ごなしに否定されると、つい反論したくなるものです。どんなときでも子どもからいわれた気持ちをまずは「受け止める」ようにしてみてください。
例えば「公園に遊びに行きたい」といわれたとき、頭ごなしに宿題をするように話していませんか。
そういう時は「公園に行きたい気持ちはわかるよ。でも、帰ってきてから宿題をすると時間がなくなっちゃうから、先にしてから遊びに行こうか」と言い方を変えるだけでも子どもにとっての印象は変わります。
なんでも頭ごなしに否定する、とめるのではなく、まず受け止めるようにしましょう。
どうしたい?どう思う?と子どもに問いかける
なんでも親が決めてしまうのではなく「どう思う?」「どうしたらいいかな」「どうしたい?」など子どもに問いかけることも必要です。
親から注意されただけでは、子どもは考えられなくなってしまいます。
どうしてしてはいけないのか、問いかけ考えさせることで、自分でその答えを見つけるようにしていきましょう。
子どもにとってもこの積み重ねが、考える習慣にもつながり、成長にとってもいい影響になりますよ。
まとめ
無意識のうちにいい子症候群のきっかけを作ってしまっているかもしれません。
子どものことを思うからこそ、つい力が入りすぎてしまうこともあると思います。
でも子どもは独立した一人の人間であること、過度な期待をしすぎることなくそれぞれの性格や個性を尊重して、楽しく子育てができるといいですね。
記事を書いたひと
中ノ瀬ユウ
Webライター weareでは、主に子どもの学びを中心に執筆しています。
記事一覧を見るRanking
人気記事